休日を自然の中で過ごすことにどういう意味があるだろうか。
その後の文の展開もよく考えずに、このような冒頭を書き出してみて、
自分には、社会や人々の生活また自然の深い知識がある訳でもなく、
deleteキーをカタカタと押して消そうと思っていた。
メンドクサイ展開になりそうだし、確かな裏付けのある事柄を矛盾無く
書かなくてはなりそうだ。
しばらく、その冒頭を眺めて、自分にとってはどうだろうかと考えてみた。
自然は自分にとって身近な存在で、当たり前の環境だったと思い返す。
虫捕り、川遊び、キャンプ、スキー、自宅から見えた四季の山。
これらの原体験が今の自分の一部を形成しているのは確かだが、
もし僕が都会のまっただ中で育ったらどうだっただろう。
前よりも一つ難易度の高い区間を歩いてみた。
どれくらい行けるのだろう?と興味があった。
濡れている岩は滑って水に落ちるからな。とだけ伝えた。
誰も教えていないのに枝や棒を持つのは何故だろう。
僕は次男を抱っこしながら、自分が転ばないように気をつけて岩を越えていく。
ふと後ろを振り返ると、長男の目つきが変わっている事に気づいた。
今まで見せた事の無い野性的な鋭い眼光にビクリとした。
周りを観察し、これから飛び移る岩を目で追っている。
飛び越えられる距離なのか、滑らないだろうか、どうやって足を出すのか、色々と考えているのだろう。
長男の発する雰囲気は、我が子では無いようとさえ思える程で、そんな一面を見て
親父として嬉しく、男として頼もしく思えた。

おっかなびっくり、時には大胆に、彼にとっての難所を通過して
僕の設定したゴールへ無事にたどり着いた。

岩に腰を下ろして休憩。
次男と一緒になってお菓子を食べる表情はいつもの長男に戻っていた。

僕は小滝の向こうが知りたくて岩へ足を掛け、伝って向こう側へたどり着いた。
親が言わなくても、自分から登り始める。

その一部始終を見ていた長男は近くの岩に挑戦した。

復路では、どうやら感覚がわかり自信がついたようだ。

最後の徒渉で気が緩んだのか、目測を誤り遂に沈。
靴の中までびしょぬれとなった。

普段、言葉だけではなかなか伝わらない意思疎通だが
自然はそれを容易にしてくれる。
僕も親として、人として成長しなければならない。
そんな事を感じさせてくれる、僕にとっての自然である。
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テーマ:アウトドア - ジャンル:趣味・実用
- 2013/02/28(木) 13:10:24|
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