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岩渓の淵

いつものザックの上からロッドをたすきに掛ける。

フライを始めて一本目に手に入れた#3の3pcsロッド。
岩手で生産されているカンパネラはお気に入りのロッドで、
フライフィッシングの世界の入り口へと導いてくれた相棒である。
物としての魅力、所有する喜びを満足させてくれる逸品だ。

そんな愛するロッドを携えて、最近は谷をさまよっているのだが、
カワムツ相手にはオーバースペックで、3psの仕舞い寸法では度々、
谷での行動を妨げられる。

そろそろ、こんな釣りに合うパックロッドはないものかと、
渓流歩きの相棒に後ろめたさを感じつつも、新たな釣りのスタイルを模索している。




木枝の重なりをくぐりながら遡行して行くにつれ、谷は狭まり、切り立った岩壁が左右に迫る。
目線を上げると、遠くに1メートル程の落差が生む水の重力が一本の白い筋となって現れた。
12052012_1.jpg


3本のピースを繋ぎ、逸る気持ちを抑えながらラインを確実に通す。
右手でロッドを携え、空いた左手で岩をしっかりと掴みながら水際よりも一段高くなった
階段状の岩場を越えて行く。
12052012_2.jpg

垂直に切り立った壁が正面に現れた。
ゴツゴツとした岩肌を流れ落ちる水が、その壁下に大きな淵を形成している。
僕はその一歩手前で立ち止まり、片足で大岩に乗り込み様子をうかがった。
なみなみと冷たい水を湛えた蒼いグリーンの淵は、淵尻から1メートルほどで岩組みの
深い落ち込みとなっているようだ。
数歩後退したのち、淵中央付近へ着水したフライは淵尻へとゆっくり流れだす。
水面が小さく弾けた様な気がしたが、それは流れに浮かぶ泡の所為であったのかもしれない。
12052012_3.jpg

それから数投後、フライは同じようにゆっくりと水面を漂いながらブレイクを通過した。
小さく、しかし明確に水面が弾けた。
今来るか、今来るかと、しびれを切らし始めていた左手指と右腕が即座に大きく反応した。
陽光に反射するピンと張り詰めた細いラインの先は眼前を一瞬のうちに通過し、
僅かな重みを残したまま、後方で穂先から垂れ下がりブラブラと揺れた。
12052012_8.jpg

この淵に岸は見当たらず、左側の僅かに水面から飛び出した岩頭を踏んで越えてゆくと、
数メートル先にガラガラと崩れ落ちた岩塊が狭い流れを覆っていた。
最近になって崩落したのだろう。
12052012_4.jpg

崩れた先を仰ぎ見る。
数年後、この狭い流れは更なる崩落によって水がせき止められ、プールが現れるかもしれない。
12052012_5.jpg

左壁の上を気にしながら、直ぐ右に迫る岩壁に手を這わせながら進む。
身体前方に伸ばした右手が岩壁の終わりを捕らえ、腕に力を入れて壁から顔をだすと
ワクワクする光景が飛び込んできた。
直ぐにでもこの先を確認したい気持ちを抑えて、半身を隠してバックハンドでフライを放つ。
20122012_6.jpg

慣れないバックハンドであったが、それでも少しずつ奥へとフライを届けることが出来た。
右岸の岩の突端をゆっくりと通過し、しばらくしてから手前浅瀬との境目で小さな飛沫とともにフライが消えた。
ラインを素早く手繰り寄せ、掌にすっぽりと収まる可愛らしい淵の住人を静かに水へと戻した。

岩陰から出て淵底を覗き込む。
扇状に広がる深い淵。
浅瀬との境の岩がハングオーバーになっているらしく、こちらからでは確認出来ないが、
その下にいくらかのポケットスペースがあると思われる。
ここを越えていくには右の岩壁伝いが唯一のルートとなるが、それには竿をたたまなければならず、
また、ここまでで既に素晴らしい景色と釣りを堪能した。
一日で全てを見てしまうのはもったいない気がして、この先に現れる流れと
淵の全貌は次回の楽しみに残しておこう。
12052012_7.jpg


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テーマ:フライフィッシング - ジャンル:趣味・実用

  1. 2012/12/13(木) 18:00:06|
  2. Fly fishing
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<ある一つのはじまり | ホーム | 炭が谷→マムシ谷→シェール道→穂高湖/神戸の谷の記録>>

コメント

なんだか引っ越した途端に充実した毎日を送っているようですね。
こちらだとこの渓相だと完全にイワナの川ですが、相手がカワムツでも
この時期にこの手の川でフライロッドを振れるってことが羨ましい。

ボクの持っているアキスコエアーライト10pcグラスでしたら
キャストもそれなりにしやすく、小さな魚でもファイトを楽しめて間違いありませんが
そのたびに継ぎ直さないといけません。
こんなのもあります。
http://www.aquavitfly.com/T-stick-1.html
使ったことないのでどんな竿なのかわかりませんが、興味のある竿のひとつです。

時間があれば上州屋に売っている万能竿をフライロッドに改造するのもいいと思いますよ。
ボクの加工のしやすい並継ぎか印籠継ぎののべ竿の安いのを探しているんだけどないんですよね・・・
  1. 2012/12/13(木) 22:04:40 |
  2. URL |
  3. いわなたろう #-
  4. [ 編集]

いわなたろうさん

自宅から直ぐにこの環境は、ずっと思い描いてきたものでした。

テレスコのロッド、これ良いですねぇ。
グリップに全て収まるって、なんか物として惹かれます。
  1. 2012/12/18(火) 06:43:29 |
  2. URL |
  3. SKY #LkZag.iM
  4. [ 編集]

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