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晩秋の谷にて

一歩足を踏み出す毎にザクッザクッと小気味良い音が足裏に響く。
ほんの僅かな、日中の暖かい光に燃えていた紅葉も最盛期を過ぎた。
これから山は本格的な冬に向け、無彩色を纏う準備段階。

緩やかな流れの中で揺れる影をグラス越しに確認する。

サワサワとこの時期、音だけで寒さを覚える様な水際に一人屈んで影の正体を追う。

水底に同化しているのは、脂鰭の無い小さな群れだった。
カワムツだろうか。
しきりに汗を拭いながら、早合わせに夢中になった今夏の青梅の渓を思い出した。

#16のエルクヘアカディスを結ぶ。
バカのひとつ覚えで、もっぱら巻くのはこいつだが、最近は少しずつその幅を広げている。
11222012_1.jpg

僕はその浅いプールから少し距離を置き、屈んでフライを投げ入れた。

パシャっと小さく水面が弾ける。
冷えきった身体の芯が小さく熱くなる。

屈んだ直ぐ後方の垂れ下がる枝に引っ掛けてはならない。
眩しいオレンジ色のフライラインが枝の下でたたまれたのを確認した。
フライは間を置き、また先と同じ場所に着水する。

流れ出すフライを息を殺してじっと見つめ、一瞬に備える。

ピシャリ。

僅かな重みが乗った。
ラインがピンと張りつめ、申し訳程度に穂先が震える。
一人、にやりと口元が緩む。

落ち葉の沈む、明るい花崗岩の水底をバックに、フライを加えた影の正体が姿を現した。
11202012_2.jpg
屈みながら、水際までそっと近づき水に返す。

一段上がる。
人が通過した為か、こちらは無反応。
ニンフを試したらどうだっただろう。
112222012_5.jpg

こちらも最初のポイントと同じ様な浅瀬のプール。
バックが取れず、地元の渓で教わったボウアンドアローでフライを弾く。
11222012_4.jpg

先ほどまでは確認出来なかった魚影だが、どこに居たのかと思うほど水面下が賑やかになった。
この可愛らしい小さな生命達も、ここで冬を迎えるのだ。
11202012_3.jpg

水面も次第におとなしくなり、いつの間にか姿を消した。

僕は苔蒸したヒヤリと冷たい岩に腰を下ろし、ガソリンストーブに火を入れた。
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テーマ:フライフィッシング - ジャンル:趣味・実用

  1. 2012/12/10(月) 12:38:34|
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  4. | コメント:0
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