今年の渓流シーズンもいよいよカウントダウンに入った。
「駆け込み釣行」なる言葉が存在するかは知らないが、世間の釣り人は
最後に一回、いや、更にもう一回とスケジュール帳とにらめっこして、
釣行予定をねじ込んでいることだろう。
僕もその中の一人なのだが、シーズン終盤の駆け込み釣行に加えて、
10年余り暮らした関東を離れるカウントダウンも始まっている。
先日、初めて訪れた桂川/忍野地区では見事にボウズをくらっており、
リベンジも考えていた。
カミさんに了承を頂き、早朝家を出る。
河口湖ICで下り、忍野方面へハンドルを切る。
ギリギリまで迷っていた。
きっと最後になるであろう、この界隈での釣りに、川へ下りるか、または川を横に眺めながら
スルーして少し先の野池のような菅釣り場へ行くか。
結局、川を見ながら先へと進み、最近お気に入りとなった菅釣り場へと向かった。
きっと、また来れるなら迷わず川へ下りたのだが、最後まで悩みこの場所を選んだのは、
僕が釣りを始めた頃によく通っていた故郷の釣り場とイメージをダブらせていたことだ。

適度な木立と草に覆われた池の向こうに山が見える。
この静かな池の周りでは、無数の虫が音を発し、鳥がさえずる。
まだ誰もいない池で僕は、のびのびとフライを湖面に浮かべる。
どうしたことか、全く反応が無い。
後のコテージから学生のサークルグループと思われる若者達が次々に起きて
コテージのデッキで話を始めた。
一度目にここを訪れた時は、宿泊客は一人もおらず、寂れたコテージだと思っていたのだが、
盛期になれば全くそんな事は無く、毎度多くの宿泊客で一杯になる。

そんなギャラリーの目線を背後に、ぷかりと浮いたフライにパシャリと一尾目の岩魚が出た。

ジリジリと照りつける、まだまだ夏真っ盛りの日差しを肌に浴びながら、ゆっくりと池を回って行く。
コンスタントに岩魚、ニジマスが掛かる。
この釣り場には全部で3つの池があり、メインに釣っているのはコテージ前の一番広い池。
この池に流れ込む上の池へと移動した。
こちらは規模が小さく、全ての魚が丸見え。
こんな場所は渋いに決まっていると、先日の桂川/忍野を思い出していた。
やはり、なかなかフライには反応せず、川のリベンジをと、一尾掛けるまで粘りに粘った。

リベンジを果たしてメインの池へ戻り、流れ込みを狙った。
流れ込んだ白泡にポトリと落ちたフライはゆっくりと流れに乗る。
流れ込みに頭を向けて定位してる魚達が反応し始め、内の一尾がフライに近づいたと思ったら、
フライを対して反対側の白泡の下からヌッとひと際大きな影がフライをさらった。

十分に掛けた。
純粋に堪能した。
もうお腹一杯だ。
半日かけて釣り続けた肌が赤く火照りヒリヒリとした。
今回の釣りには1つ僕がワクワクする物を持って来た。
一月程前から制作に取りかかっていた、フライを入れるポーチを試しに使用してみた。
自分で巻けるフライの種類はまだ少ないし、状況に応じて適切なフライを選択する知識も無い。
なので、僕はアルミのお弁当箱サイズのフライボックスに憧れはあるものの
タバコのおまけでついていたブリキ缶ケースをフライボックスとしてる。
これが3つ入るサイズのポーチだ。それにリーダーとフォーセップ、ティペットと
ラインクリッパーはピオンリールに繋げ、ショルダーとした綿ロープにセットした。
綿ロープは現在、借り付けの状態であるが、どうもこれがいまいちしっくりこず、
何か他にハマる物が無いだろうかと思案中である。

色んな生命感が溢れる釣り場。
僕はこんな場所に惹かれてしまう。
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テーマ:フライフィッシング - ジャンル:趣味・実用
- 2012/09/13(木) 12:46:28|
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止水の釣りもいいですよね。
本栖湖の自然湖なども最高ですが、なにしろ広すぎて。
ましてや僕の飛ばないキャスティングでは(笑)
ここは湧水の池で岩魚とニジマス、他に鯉、違う池にはヘラやバスまで居ますよ。
- 2012/09/14(金) 15:14:16 |
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