2泊3日の本栖湖キャンプ、2日目の夜。
子供達を寝かしつける為にテントに入り、添い寝をするとそのまま寝入ってしまった。
寒さで目覚めると24時をまわるところ。
最大の楽しみである焚き火をせずにキャンプは完成しないぞ、と薄暗いテント中、
隣で眠るカミさんに目をやるが、すっかりシュラフに潜り込み起きそうにない。
この寒さには躊躇するが、焚き火の誘惑が僅かに勝ち、ストームライダーの上から
ゴアテックスのジャケットを羽織って、テントのジッパーを開ける。
冷気が一気に入り込み、一瞬、また閉めて寝ようかとも思った。
煌煌と燃えるランタンの照度を落として、今にも消えかかりそうな焚き火台に
小枝をくべていく。暗闇で湿った小枝が次第に白い煙をあげた。
テーブルにはあとでゆっくり飲もう、と、まだ半分以上残っているワインボトルが
薄明かりにその輪郭を浮かび上がらせている。
薪に火が燃え移るのを待ちながら、チビチビとやった。
身体の芯がようやく暖まって来たところで、火もまわってきた。
周りを見回すと、まだ遠くで明かりが確認出来るが、森全体はひっそりと静まりかえり
火のはじける音と、時折、遠くで聞こえる獣の鳴き声だけだ。

初めての連泊キャンプも明日でおしまい。
いつもは設営に、料理に、子供達にと、忙しなかったが
やはりもう一日の違いは大きかった。
釣りの時間がほとんどとれなかったのは想定内である。もう、当分は諦めている。
長男は、虫取りに終始熱をあげ、秋の、一見生命感のなさそうな森でも
一匹、また一匹とバッタを見つけては捕まえて来てカゴに入れ、また探しに行った。
次男は小石につまずき、土手を登れず、その都度泣いて助けを求めたが
2日目には、しっかりと自分で立ち上がり、少しずつ土手を登った。
この短期間に急成長できる子供達を羨ましく思った。
一方、僕の向けた興味と言えば、キャンプ場の規模やサイトの場所、
テントのレイアウトから始まり、ここで買った薪がナラ材で思った以上に
硬く、前回から導入した鉈では全て割り切る事が出来なかったこと。
夏の生命感ある深い緑から、色を失う真冬に向けて準備を始める森の色は
絶妙で、どちらかというと秋の方が好きなこと。
これまた最近導入したGR2につけるワイコンの撮れ方をチェックしたり、
寒さ対策に一つだけ試験的に買った、モンベルのスパイラルバロウバッグ#3の保温力。
実際には僕は使用出来なかったが、カミさん曰く、暖かいらしい。
カミさん担当のダッジオーブンは今回、キャンプで初登場。
前回は仕込みを終えた鶏肉の入ったオーブンを家に忘れてくるという大失態からのリベンジであった。
そして家族全員の大きな思い出は、出会いであった。
隣にサイトをとったご家族と知り合いなれたこと。
うちの長男とあちらのお子さんは同い年で、最初は距離があったものの
慣れてしまえば、一緒によく遊んだ。
ダンナさんと僕も同い年で、今までに行ったキャンプ場の話からはじまり
一見して、さてはキャンプ装備に拘りがあるなと、思っていたところ
実際に話をしてみるとやはりであった。
更には奥さんの出身は僕の故郷の隣町。
もう一つおまけをつければ、ご家族の現在生活されているエリアは
過去に僕が住んでいたこと。
なんという偶然の連続だろうか。
確かに、それらの共通要素が知り合いになるきっかけであったことは大きいが
言葉ではうまく表現出来ない、ご家族の雰囲気に惹かれたことは
僕、カミさん共に同感であった。
この歳になって家庭ができると、同じ趣味、方向性をもった同環境を持つ友人は出来にくい。
このフィールドでの貴重な出会いを大切に育んでいきたい。
今回で4回目となる家族キャンプは今までのどれよりも充実していた。
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高い木立に囲まれた静かなサイトに設営した。
森の匂いが身体中を満たし、心が開放される。

この辺ならではの溶岩には苔が蒸す。
夏では見られない、苔と落ち葉の風景。
冬を待つ森の僅かな期間の姿が好きだ。

今回も、いわゆるラベル買い。
オーストラリアワインのカンガルーラベルであるイエローテイルは良く飲むが
コアラは初めて見た。そのうち、エミューやポッサムなんて登場したりして。
ディンゴなら即買い間違い無し。
醸造はAngoveというメーカーでアデレードの郊外にあるのかな。

夕食前20分勝負の本栖湖。
初めて見る本栖湖での大幅な増水。
ベイトは多数確認出来たが、魚信なし。
その後、本当の夕マヅメ頃にトイレのついでに立ち寄ったら
射程圏内で大きなライズが多数。
早朝に入る予定だったが、起きれず。残念。

お隣ご家族のダンナさんが持っていたSIERRA STOVE。
初めて見るストーブに興味津々で、モノ好き心に火がつき
くまなくチェックさせてもらった。
電池でポット下のファンが周りポット内に常時風を送るというもの。
良い意味でユルい作りに思わず、コレ自作出来そうだなぁ、などと
初対面にも関わらず大変な失礼をした。反省。
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テーマ:アウトドア - ジャンル:趣味・実用
- 2011/10/12(水) 18:10:40|
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