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世代? それとも時代?

帰宅の電車内にて。

あとから乗り込んで来た若者は、Tシャツにダメージ加工されたジーンズ姿で
頭には大きなヘッドフォンをしている。
僕は読み始めた文庫本から顔を上げてチラリと隣に立った彼を見た。
いたってよく見る格好だ。
特に気にかけることはない。
強いて言えば、音漏れだけは勘弁して欲しい、と言う程度。
 
電車の扉が閉まり動き出すと、その彼が誰かと会話を始めた。
僕は本を読みながら、聞くともなしに彼の言葉を断片的に拾う。
言葉の語尾に「~ッス。」がやたらに耳に付き、次第に僕は
本の内容も上の空で、彼が誰と会話しているのが気になり、その相手を覗き見た。
腕に数珠のようなアクセサリーを着けたスーツ姿のサラリーマンで
そこからゆっくりと視線をあげると、いかにも頑固そうな顔をしている年輩者。
そんな相手に、この彼は「~ッス」の話し言葉で会話をしているのが
僕にとってちょっとした驚きだった。

更に驚いたのは、その後、彼はおもむろにポケットからスマートフォンを
取り出し画面をスクロールさせながら会話を続けた。
相手の、それも目上に対して顔を見ないまま会話するという光景を目のあたりにした。
最近観た朝の情報番組で、若いカップルの過ごし方の特集では
例えばカフェで向かい合って座っているにも関わらず、会話をする事無く
互いにスマートフォンでtwitterを操作しながら、それでコミュニケーションを
とっているということだった。まぁ、これは大袈裟な事例かもしれないが
僕には到底理解出来ないことだった。
そして今僕が観ていることは、それにも似た光景だったので余計にインパクトが強かった。
さて、この後どういう流れになるだろう?と興味がわき、本はただ手の中で開いたまま
すでに、意識はそちらに注がれた。
彼らの会話が止んだと思った後に、今度はその頑固そうな年輩者が
ポケットをまさぐり取り出した物は、スマートフォンだった。
人は見た目では無いが、まさかこの人からスマートフォンが出てくるとは、、、失礼。
そしてスマートフォンをいじくり、ニヤニヤしている。
若者も年輩者も無言で各々の画面に夢中になっている。

今の時代はこういう事になっているのか?
これが一般化されてきているのだろうか?
電車では大半の人が携帯電話やゲーム機に向かってしかめ面している昨今、
たとえ、知り合いと隣同士になっても、携帯端末が中心となっている現状に
いささか嫌気がさし、なんだか悲しく思えた。

僕の隣ではそんな状態が続いていた。

暫くして年輩者がまたしてもニヤニヤしながら、今度は自分のスマートフォンの
画面を若者に見せて、二人とも大笑い。
それから、互いに画面を見せ合いながら会話は大きな盛り上がりを見せる。
僕がさっきまで感じていたネガティブな思いとは裏腹に。
こうやって使うんだよ、君!
と、二人に教えられた様な気になった。

僕は現在まで特にスマートフォンを含む携帯端末に夢中になった事は無いし
どうしても欲しいと思ったこともなかった。
むしろ、小さい画面でチマチマと忙しくしている人達を見るたびに、
僕の中で勝手なネガティブイメージが大きくなった。

自分の生活に必要な物、不必要な物が歳を重ねるごとに明確になって来て
例えば、不必要な物としてジャンル分けをした場合、それらに関する情報は
最初から全く気にもかけなくなっている。
今までの自分の見てきた物、経験してきたことからの判断が基準だから
自分が納得していればそれはそれで良いのだろうし、あえて、こんなことを
言う必要もないのだが、様々な経験の入り口を見もしないで閉ざしてしまう様な
ことはしたくないとも思っている。

AppleユーザーでありAUユーザーでもある僕。
新しい世界を覗いてみようかなぁ。

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  1. 2011/10/06(木) 14:11:26|
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