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ある朝の小さな冒険

車が通る音で目覚めた。
普段なら車の音なんかで起きることはない。
都会ならうっすらと空が白み始める頃から少しずつ交通量が多くなり
7、8時ともなると休日の朝をどこかへ出かける車の音で騒がしくなるが
僕の寝ている隣の小道は幹線道路から外れた道であり、それ以前に田舎であるから
車が通る音がうるさいなんて事はない。

ギュギュギュっと低速でタイヤが路面を踏みしめながら進む音。
懐かしい音で思わず目覚めたのだった。

僕の寝室にはカーテンが無い。
ここに入居した当初は、近いうちにカーテンを張ろうと考えながらも
幾晩か経つと、そんな気も失せた。
部屋の電気を消して布団に潜り込み、そこから窓越しに見える景色は最高であった。
特に月明かりのある晩には明るい夜空がくっきりと真っ黒な山の稜線を描き出し
その上に散らばる星の煌めきを、ぼんやりと眺めながら眠りに落ちる。
豊かさとはなんだろうか。
僕の求める豊かさはこういうことであったんだと、体験してみて初めてピンときた。

車の通る音で懐かしさを感じ、ワクワクしながら布団から這い出て窓の外を見ると
期待通りの景色が広がっていた。
 
01192014_0.jpg

この地に移って、今年で二度目の冬を迎えている。
去年の降雪は2、3日であったから、下手したら今日を逃すと後悔する頃になると思い
隣の部屋でぬくぬくと、まだ夢の中の家族に準備をしろと言った。
カミサン、長男はテコでも動かず。
甘い言葉をささやいて、やっとの事で一番幼い次男を連れ出す事に成功した。

そうと決まれば直ぐに着替えさせて、バナナをかじり家を出た。

家から数分のハイキング道へと足を踏み入れる。
足跡は無い。
どうやら僕らが一番乗りのようだ。
こんな日に歩かないなんてもったいないと、心の中で思いながらも
この景色を独り占め出来ることが更に冒険心を刺激した。
01192014_1.jpg

何度か歩いたこの道も雪が被れば別世界。
01192014_2.jpg

一面の銀世界は望めないが、この地では上出来である。
01192014_3.jpg

昼が近づいて日が射せば直ぐに消えてしまうだろうから
次男には急かさず、それでも足早に谷を歩いた。
01192014_4.jpg

01192014_5.jpg

雪のある自然の景色が好きだ。
地形がよくわかる。
普段なら気にも留めない、僅かな起伏も見て取る事ができる。
01192014_6.jpg

谷を歩いてはいるが、底ではない。
谷歩きの楽しさは水沿いだと思っている。
それは僕が釣り人であるからなのかもしれないが、
しかしここは、一年を通して水量の極めて少ないチョロチョロとした流れであり、
竿を出せないのが残念ではあるが、贅沢な望みだろうか。

それでも、と思い次男を抱きかかえながら下りてみた。
やはりチョロチョロである。
この上には、2つの大きな堰がある。
その存在に疑問を持つ。
01192014_7.jpg

この道は里山から始まる。
ある区間を抜けると多様な樹種の森から一転、杉山に変わる。

各所に炭焼きに使われた石組みの跡を見る事が出来る。
一昔前までは、里山が存在していた。
今では、びっしりと苔で覆われ、しかし、人が積み上げたその石組みは
おそらく今後何十年、風化しながらもその跡を残す事になるだろう。

01192014_8.jpg

振り返れば、僕の足跡と次男の小さな足跡。
折り返し地点で、僕らよりも早い時間に活動していたらしい、小さな蹄跡が残っていた。


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テーマ:山登り - ジャンル:趣味・実用

  1. 2014/01/26(日) 23:37:03|
  2. Outdoor
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想い入れある谷歩き

去年の今時期、谷を何度も歩いた。
新たな生活を始めた僕にとって、冒険心を刺激し、まだ先の見えなかった近い将来を
暗中模索しながら様々な気持が入り乱れる中歩いた谷である。
あれから一年が経ち、やっと家族と歩きたい気持ちになった。

谷へ足を踏み入れると冬の匂いがした。
あの時と同じ匂いにどこか懐かしさと安堵を覚えるとともに、こうして初めて家族と訪れると
別の景色に感じる。
歩を進めるごと、目に飛び込んでくる谷の風景は其々違うのだろうけれど、
他の誰よりも新鮮な感覚で歩く。
あの時の感情をそっと胸の奥に仕舞って、カサカサと鳴る冬の路を愉しんだ。
01122014_1.jpg

まだまだ幼い子供達がどこまで行けるのだろうかと何度か連れ出していたが、
長男は僕と共に谷を抜けることは容易いだろう。
次男はあと一年といったところか。

堰堤上の溜まりは結氷していた。
去年は水が多くてここには降りられず、急登攀して先に降りていたものだから、
もし今年も水があったのならばこの前で折り返していた。
01122014_2.jpg

冬の谷の美しさが好きだ。
無数の大きな生命感は一時その気配を潜めるが、おおいに感じることが出来る。
伸び伸びと枝葉を伸ばし、動き回る季節が来るまで。
死ぬものもあれば、耐えるものもある。
耐えるという表現は僕のフィルターを通しているからであり、実際は違うのかもしれない。

01122014_3.jpg

山肌からぶら下がる氷柱を発見した。
その氷柱は水の流れをわかり易くした自然の芸術である。
染み出た一滴が海へ注ぐ。
去年、そう感じ思ったことを子供達に伝えた。

01122014_4.jpg

水の流れは地形の変化と共にある。
子供達が大人になった時、ここの流れはどのように変わっているだろうか。

01122014_5.jpg

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今年は付き場がかわったのだろうか。
去年に相手してくれたカワムツ達が姿を見せることは無かった。

01122014_7.jpg

普段と変わらない週末の時間を近くの谷で過ごす。
なんと贅沢なことだろう。
01122014_8.jpg

テーマ:山登り - ジャンル:趣味・実用

  1. 2014/01/18(土) 01:04:27|
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