去年の夏に地元の渓で、ある親子に出逢った。
イギリス出身で11年間日本に住んでいると言っていた。

ママチャリのカゴに一抱えの焚き木を乗せてやって来た。
子供を川で遊ばせている間に父親は火をおこし、おもむろにソーセージ数本を取り出して小枝に差して炙った。
その後、プラスティックの水鉄砲でひとしきり川遊びを楽しんだ後、さっと撤収して風のように去って行った。
ごく自然でシンプルな焚き火。
それを可能にする住環境。
都心から移動費と時間を費やして自然へ分け入り野外活動をする。
今のところ、僕の場合、その野外活動が釣りとキャンプであるが、帰省ってのもある。
僕の田舎は自然環境に恵まれているから、帰省イコール野外活動の機会とも言える。
いずれにしても、僕の生活では決して少なくはない金と時間と費やしているのが現状である。
近年になり、自然の中、特に山中に身を置く事を異常なまでに欲しているのは何故なのか。
学生まではボーイスカウトやスキー、スノーボード、オフロードバイクなど、山での活動が好きだった。
しかし、その活動フィールドが山であることを意識した事は無い。
もちろん、当時の住む環境が影響しているのは間違いないが、そんな環境に暮らしながらも、
そういった事に全く興味の無い友人もいるのだから、それだけでは無い筈だ。
それから生活環境が変わり一時遠退いてたころ、釣りを始めた。
これがきっかけになったのは間違いなく、湖から渓流、そしてキャンプの再開へと繋がっている。
森の木々と清流に、このうえない心地よさを感じている。
では、なぜそう感じるのだろうか。この感覚はいつ頃自分に芽生えたものなのだろう。
今までの経験と記憶の掘り起こし作業によって、徐々に点が線となり、なんとか一つのイメージが
出来上がってくる。
別に大した話じゃない。
これまで生きてきた自分の心境の変化と実際の行動の移り変わりに興味をもち、なぜそうなっているのか
と自己分析して一人楽しんでいるだけだ。
でも、それが以外に自分にとって重要だったりして、バラバラだったそれぞれの記憶の、楽しい感覚や
充実感が自分の中の大まかな一つの要素に辿り着く。
僕の歳頃で記憶の掘り起こし作業をすること自体が、果たしてどうなのだろうか、と疑問にも感じてもいるのだが、どうやって今の生活をより充実した物にできるのかという心境からの一つの打開策だった。
自然に触れる事の出来る環境で育ったことに感謝している。
たとえ、その時に感じていなくても、後になってそれがいきてくることだってある。
僕の記憶の掘り起こし作業のように。
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- 2012/01/27(金) 12:40:19|
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もう既に誕生日を迎えても嬉しくない年齢になってきているが、ここ1、2年は特に
歳をとるということに、漠然と暗く重いイメージがつきまとうようになってきている。
そんな僕の時間の流れとは真逆に、子供達は日々、彼らの無垢な心と澄んだ瞳で
多くのものをよく見て、学び、親の知らないうちに色々なことが出来るようになっている。
一年も違えばその成長力は計り知れない。
眩しく輝く彼らの力は素晴らしい。
そんな子供達からパワーと勇気をもらって、次にまたもう一つ歳を重ねる日まで
充実した日々を過ごしたいと感じる。
カミさんからの、誕生日に何が欲しい?に、僕がリクエストしていたものを貰った。
初めてのコンパクト型ガソリンストーブ。
シングルバーナーは、コールマンのスポーツスター2を所有しているのだが、
バックパックに入れるには大きくて重すぎると感じていた。
数ある種類の中からコレを選んだのは、シュコシュコとあの儀式がある事、
レギュラーガソリンが使用できる事、日本製であることの3点だった。
バイク移動を想定すると、これをいざというときに予備タンクとして兼用、
またその逆の使い方も、と考えた次第だ。

アルミダイキャストのこの形状にMADE IN JAPAN!
ブレーキキャリパーのようなキャブレターのような
手のひらサイズのこんなアイテムはグッときてしまう。

素敵な贈り物をありがとう。
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- 2012/01/23(月) 18:10:13|
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今年の正月は、四国、九州へ車の旅をした。
旅先を九州に決めたのは特に決まった場所へ行きたいという理由はなかったが
個人的に関東甲信越より西をほとんど見ていないことからだった。
車で走りながら、九州の土地を見たかった。
街の中心から人里の雰囲気や渓流、そして山並みと、興味があった。
一日目/元旦の、以外にも空いていた高速を走り、淡路を通って四国へ。
二~三日目/四国でうどんを堪能して数日を過ごす。
四日目/四国の西端、八幡浜港から宇和島フェリーに乗船し別府港で下船。湯布院で一泊。
五日目/湯布院から、やまなみハイウェイを通り阿蘇パノラマラインで阿蘇山火口。熊本市街地から九州自動車道に乗り、海岸線沿いの下道をひたすら西へ天草まで。一泊。
六日目/島原湾沿いの海岸線を走り天草の西端にある大江天主堂へ。天草北端の鬼池港でフェリーに乗り、島原上陸。雲仙地獄に立ち寄り、島原港からフェリーで熊本へ戻り高速道で一気に福岡へ。天神で一泊。
七日目/福岡から途中、山口のカミさんの友人宅で数時間。その後、岡山まで走り鄙びた温泉旅館で一泊。
八日目/渋滞なく順調に進み、最後の海老名付近でいつもの渋滞にハマった他は問題なく無事帰宅。
8日間で総距離、2,731Km。
長く、充実した旅だった。
初日の宿を予約した以外はほとんど行き当たりばったりの旅だった。
旅に行くと決めてから、なるべくネットで情報を得ないように努力した。
行って初めて見たときの感動が薄れるのが嫌だった。
もちろん外れ、ってリスクもあるんだけれど、全体をとおしてみて
やはり見て行かなくて良かった。
車での長距離移動で、子供達は退屈したけれど、僕としては家族揃った
濃い時間を過ごし、記憶に残る素晴らしい時間だった。
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湯布院にある金鱗湖の流れ出し。時折、キラリと小魚が身を翻していた。

湖底から温泉が湧き出る金鱗湖には湖上に水蒸気が漂う、冬ならではの光景。

阿蘇山へ向かう途中の峠道。広大な平野を一望出来る。

この辺り一帯は放牧地。
牧場主の親子がなにやら作業をしていた。
同じ日本でも、遠く離れた地で僕らとは全く違った生活をしているんだ。

ここも放牧地の一部。
大自然を前に、なかなか車に戻れずにいた。

丘が現れる。

枯れ草をまとった丘の連続。
僕の育った環境にはない光景。
黄金色と青のコントラストが美しい。

こんな一見だれも居ないような場所に、何故かポツンとポストが佇んでいた。
誰に届くのだろうか。

この景色に出逢えて僕は最高に幸せだった。

ガレた斜面を眼下にロープウェイで阿蘇山頂へ。

山頂到着。
まさに釜であった。
雪のある時に来て良かった。
噴火で出来た複雑な山肌をハッキリとみる事が出来る。

火口から吹き出るガスの度合いにより、行ける範囲が決まっている。
危険が少ない時はココから更に先へも行けるみたいだ。

この旅では、3度フェリーに乗った。
車での長旅では、一息つける時間だった。
車の旅でも船旅気分。

天草の外れの小高い位置に佇む大江天主堂。

隠れキリシタンの歴史を持つ土地。
堂内は撮影禁止だったが、中には小さな子供を手にとり、背中にもう一人おぶった父親が
踏み絵に臨む画がかけられていた。描かれた彼らの表情を今でも忘れられないでいる。

ここからは街を、湾を一望できる。
きっと、今も昔もそれほど変わる事無い景色。
当時の人はどんな思いでこの景色をみていたのだろう。

天草のマリア様。

島原で。
道路脇から煙が吹き出す。

雲仙地獄。
ここが周りの宿泊施設を支えているんだ。
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- 2012/01/18(水) 18:10:00|
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明けましておめでとうございます。
昨年は当ブログにお立ち寄り頂きありがとうございました。
本年も宜しくお願い致します。
年末から計画していた車の旅前夜に次男が風邪をひき、続けて長男、そして僕へと伝染し、すっかり出端をくじかれた我が家だったがなんとか復活した。そして意外にも渋滞の無かった高速をひた走ること630キロ。旅の始まりに腰を落ち着けている。ほぼ無計画なこの旅の先、どんな発見があるだろうか。
皆様とって良い一年となりますように。
- 2012/01/02(月) 01:51:23|
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